夏は電気代が高くなる季節ですね。
どの家庭でもよく使われる扇風機はエアコンと比べて電気代が安い点が魅力ですが、例年の酷暑ではエアコンにも頼らざるをえないのが現実。
そこで今回は、扇風機とエアコンの電気代を比較し、電気代を抑えながら快適に過ごしていくための「扇風機とエアコンの併用」について解説していきます。
扇風機の種類と電気代
扇風機はモーターの種類によって「ACモーター」と「DCモーター」の2つに分けられます。
この2つは電気料金に差があるため、扇風機を新たに購入する際には注意が必要です。
あらかじめモーターの種類を理解しておけば出費が抑えられます。両者の違いを確認してみましょう。
ACモーターの扇風機
ACモーターは、昔から多くの扇風機に搭載されているモーターです。
風量の設定は「弱・中・強」の3段階など大まかな調節となります。
DCモーターと比べて運転音が大きく、消費電力も大きい傾向にありますが、DCモーターの扇風機よりも本体価格が抑えられている物が多いです。
安い扇風機が欲しいという場合や、長時間運転をする予定がない場合に向いています。
DCモーターの扇風機
最近では、DCモーターを搭載した扇風機が増えています。
風量を細かく調整できて、「弱」よりもさらに弱い「微風」が設定されていることもあります。
運転音も静かで、さらに消費電力も抑えることが可能とされています。
機能性や節電に優れる分、ACモーターの扇風機よりも本体価格は高いことが多いです。
購入時に費用はかかりますが、使用頻度が高かったり長時間運転をしたりする場合は、DCモーターの扇風機の方が電気料金は安くなります。
ACモーター/DCモーターの扇風機の電気代を比較
それぞれの扇風機のメリット、デメリットと電気代の目安をまとめると以下のようになります。
扇風機とサーキュレーターの違い
最近ではサーキュレーターも家電売り場でよく見るようになりました。 扇風機との違いを見てみましょう。
扇風機は「人が風に当たることで涼しさを感じること」が目的とされており、サーキュレーターは「室内の空気を循環させること」が目的とされています。
人に向けているかいないかというところが大きな違いです。
そのため、扇風機には静音設計が付いていたり、新しいものには除菌消臭効果や温度センサーが搭載されたりしているものもあります。
一方、サーキュレーターは強い風が遠くまで直線的に放たれる設計をしており、洗濯物を部屋干しする際に効率よく乾かすこともできます。
機種によって異なるものの、構造上扇風機とサーキュレーターの電気代にそれほど大きな差はないと言われています。
ご自身の使い方に合わせて選ぶことをおすすめします。
扇風機とエアコンの電気代を比較
扇風機とエアコンはどちらも「人を涼しくさせる」電化製品ですが、それぞれの電気代を比較して見ると以下のようになります。
部屋の温度自体を下げることができるエアコンの方が電気代が高いことは予測できましたが、このように大きな差があることが見て取れます。
特に長時間運転を続ける場合、より大きな差となることが分かります。
扇風機とエアコンを併用して電気代を節約
これからの季節、暑くなるにつれてエアコンの使用頻度も増え、電気代が高くなりがちです。
そこで、エアコンと併用して扇風機を使うことがオススメです。 冷たい空気を循環させることができれば、エアコンの設定温度を少し上げても気にならなくなります。
夏の冷房時の温度設定を1℃高くすると約13%(約70W)の消費電力の削減になります。(出典:家庭でできる節電アクション)
扇風機とエアコンを併用する際には、扇風機を設置する場所も工夫するようにしましょう。
エアコンの向かい側に扇風機を上向きに置くと、エアコンから出る冷気が扇風機の風によって室内にまんべんなく広がります。
サーキュレーターの場合も同様にお考え下さい。
エアコンの除湿モードにする場合も同じように考えて問題ありません。
室内干しをする場合は、扇風機を洗濯物の近くに置いて首振り機能を使うようにしましょう。
洗濯物にまんべんなく風が行き届くようにすると湿度の上昇を防ぎ、エアコンの除湿の手助けとなります。
まとめ
比較的涼しい時間帯は扇風機のみを使用、暑くなってからはエアコンと扇風機を併用、など、室温や時間帯により扇風機の使い方を工夫すると節電に繋げることができます。
新しく扇風機を購入される場合は、モーターの種類にも着目してみて下さい。長時間の利用、節電を目的とする場合はDCモーター搭載のものがオススメです。
電気使用量が増える夏、扇風機を賢く使ってお得に過ごしましょう!