新幹線を利用する際、どのようにチケットを購入していますか?
駅のみどりの窓口や券売機に行列ができているのをよく目にしますが、実は新幹線の乗車券は、インターネットからの手続きを行うことで自分で座席を選んで予約ができ、さらに割引を受けることができます。
このような情報は普段から新幹線を利用しない人にはあまり知られていないものです。
この記事では、新幹線のエリアごとに、どこからどのような割引を受けられるのかをまとめました。
インターネットから安く購入する
インターネットサイトからだと予約もできて安くチケットを購入することができます。
いずれも座席数限定での販売になるので、予約は早めに行うのがいいでしょう。
【東海道、山陽、九州新幹線なら】スマートExの各種「早割」
東海道/山陽新幹線に乗車するなら、インターネット予約サイト「スマートEX」の利用がおすすめです。
利用には会員登録が必要ですが、登録は無料です。
●EX早特21ワイド
のぞみを対象として、東京~博多の区間内に設定されています。
のぞみ利用に際しては、最もお得なチケットとなります。
通常料金より約13~28%程度の割引になります。
1カ月前~21日前までの予約が対象です。
●EX早特
こちらはワイドより区間に制限がありますが、予約期間の制限が緩くなっています。
東京エリア~九州エリア、大阪エリア~九州エリアなどが設定されていますが、東京~大阪などの利用が多い区間が除外されています。
通常料金より約15~20%程度の割引になります。
1カ月前~3日前までの予約が対象です。
2023年秋頃に、28日前まで予約可能な「EX早特28ワイド」も設定される予定です。
【東海道新幹線のこだまなら】JR東海ツアーズの「ぷらっとこだま」
新幹線の各駅停車こだまを利用の場合、JR東海ツアーズのサイトから「ぷらっとこだま」を利用できます。
●ぷらっとこだま
東海道新幹線の東京・品川、新横浜、静岡、浜松、名古屋、京都、新大阪の各駅間(一部除く)に適用されます。
東京~新大阪では約24%の割引になります。
1カ月前~前日までの予約が対象となります。
【山陽、九州新幹線なら】e5489の「スーパー早特」
山陽新幹線では、JR西日本のネット予約「e5489」の商品「スーパー早特きっぷ」を確認するのがいいでしょう。
「J-WESTネット会員」に登録が必要ですが、登録は無料です。JR九州インターネット列車予約でも購入可能です。
●スーパー早得
大阪エリア~九州エリア間に設定されています。
約26~27%程度の割引になります。
1ヶ月前〜2週間前までの予約が対象です。
【九州、西九州新幹線なら】JR九州インターネット列車予約の「ネットきっぷ」
九州新幹線では、JR九州インターネット列車予約の「ネットきっぷ」を確認しましょう。
●九州ネットきっぷ
九州新幹線の幅広い区間に設定があります。割引率は約4~10%です。
●かもめネットきっぷ
博多~長崎間などに設定があります。割引率は約30%です。
どちらも当日予約可能です。
●九州ネット早特7
博多~熊本間に設定されています。割引率は約27%です。
●かもめネット早特3
博多~長崎間に設定されています。割引率は約40%です。
7日前までの予約が対象となります。
【山陽、九州新幹線なら】日本旅行の「バリ得」、JTBの「トクトク!ひかり・こだま」
日本旅行の「バリ得」とJTBの「トクトク!ひかり・こだま」は山陽新幹線、九州新幹線をご利用の方におすすめです。
こだま、つばめ号の片道利用や直前の利用の際に大きな割引が行われます。
基本的に「こだま」号利用となりますが、一部の「ひかり」号も利用できます。
●日本旅行の「バリ得」、JTBの「トクトク!ひかり・こだま」
新大阪・新神戸・西明石・姫路~小倉・博多・熊本・鹿児島中央などに設定があります。
新大阪~博多間の割引率は約44%です。
1カ月前~前日までの購入が対象となります。
【東北、北海道、北陸新幹線なら】えきねっとの「トクだ値」
東北、北海道、北陸など北方面の利用の際には、JR東日本/北海道のネット予約サイト「えきねっと」の新幹線eチケットが安く利用できます。
はやぶさ、はやて、やまびこ、なすの、つばさ、こまち、とき、たにがわ、かがやき、はくたか、あさまの各列車で割引が設定されています。
利用には「えきねっと」の会員登録が必要ですが、登録は無料で行えます。
●えきねっとトクだ値
通常価格の約5~10%割引で利用が可能です。 前日までの販売になります。
●お先にトクだ値
いわゆる早割で、通常価格の約25~30%割引で利用が可能です。 14日前までの販売になります。
株主優待券
インターネット予約サイト以外からでも、お得に購入することは可能です。
以下のJR各社では、新幹線を割引利用できる株主優待券を発行しています。
●JR東日本…株主優待券1枚につき、片道運賃金が4割引
●JR東海…株主優待券1枚につき、片道運賃料金が1割引(2枚まで同時使用可なので、最大で2割引)
●JR西日本…株主優待券1枚につき、片道運賃料金が5割引(複数利用不可)
●JR九州…株主優待券1枚につき、JR九州全線が1日乗り放題(新幹線乗車のためには特急券は別途購入が必要)
金券ショップやフリマアプリで出品されていることもありますが、正規料金と比較してお得になっているかを確認する必要があります。
また、複数のJR会社をまたぐ場合は割引対象になりません。(例)名古屋(東海道)~広島(山陽)など
シニア割「ジパング倶楽部」
男性65歳、女性60歳以上の方のご利用の場合、いわゆるシニア割である「ジパング倶楽部」の利用もおすすめです。
夫婦どちらかが65歳以上なら2人とも入会することが可能です。
年会費が個人会員3,840円、夫婦会員6,410円(税込み)と必要となりますが、割引率が大きいので年に1回利用するのであれば元が取れます。
新幹線利用時の割引率は、新規入会後の利用回数が3回までは20%割引、それ以降は30%割引で20回までの利用制限があります。
2年目以降の継続会員は30%割引で利用可能です。
JRで片道・往復・連続201キロ以上の利用であることが条件となります。
往復割引
往復で長距離を移動する際には往復割引が適用されます。
601キロ以上(例:東京~姫路など)の区間の利用で、乗車券が10%割引となります。
新幹線だけでなく在来線の距離もカウントされるので、購入はまとめて行うのがいいでしょう。
新幹線回数券
昔からよく使われていたのは新幹線回数券です。
ですが、新幹線回数券は最近急速に販売区間が少なくなっていて、現在販売されているのは東海道新幹線の近中距離区間の自由席のみです。
複数回中距離移動をする予定がある際に利用を検討するのがいいでしょう。
パッケージツアー
旅行での新幹線利用の場合、宿泊とセットになっているパッケージツアーを選ぶとバラバラに予約するより安くなることが多いです。
JR東海ツアーズやJR東日本びゅうなどJRが主体で組んでいるものから、JTB、るるぶ、楽天トラベルなど旅行会社が主体で組んでいるものまで様々なプランが打ち出されています。
まとめ
旅行に行く際など、交通費を抑えるために新幹線のチケットはネットを通して割引予約を行うようにしましょう。
人気の路線は売り切れるのも早いので、繁忙期は特に早めの予約をおすすめします。