車は、公共交通網が発展していないエリアに住む人たちにとって生活必需品と言っても過言ではありません。
田舎では、家庭内で一人一台所持しているという状況も珍しくありませんが、近年「マイカーを所持しないで車を利用する」という方法も注目を集めています。
車の維持費を安くするためにも、今後の選択肢として様々な車の利用方法を見てみましょう。
この記事ではカーリース、車のサブスク、カーシェア、レンタカーの4つについてそれぞれの特徴をまとめました。
マイカーを持たないという選択肢が増加
「若者の車離れが進んでいる」とよく耳にするようになりましたが、その大きな要因として挙げられるのがマイカーを所持する際のコストです。
車は購入するにも高額なコストがかかりますが、購入後も車検、税金、保険、駐車場代、など様々な車の維持費がかかってきます。
マイカー離れが進む一方、その点をフォローできる新たな選択肢が支持されてきています。
マイカーを持たずに車を利用する方法
マイカーを持たずに車を利用する4つの方法の特徴と長所、短所を見ていきましょう。
※文中に記載している料金は目安ですので、詳しくは各会社のHPなどをご確認下さい。
カーリース(お得に新車が利用できる)
カーリースは、契約者が選んだ車をカーリース会社が購入し、契約者は利用料金をカーリース会社に支払ってその車を利用するというサービスです。
自賠責保険や自動車税などは月額料金に含まれます。
一方、任意保険、車検、法定点検費用は原則自己負担となります。
契約期間は1年から11年程度となっており、安いものでは月々1万円弱から利用できますが金額は車種によって大きく異なります。
■カーリースの長所
●利用料の総額がマイカーを購入するより安くなる(契約満了時に中古車として売却した場合の想定価格を引いた金額のため)
●選べる車種が多い
●自賠責保険や自動車税の費用負担がない
■カーリースの短所
●原則、途中で解約することができない(解約する場合は違約金が発生する)
●任意保険や車検が自己負担
●駐車場代を負担する必要がある
車のサブスク(マイカーのように自由に使える)
車のサブスクでは、気に入った特定の一台を定額制で借りることになります。
契約期間は3年か5年か7年のいずれかで契約することが多く、長くなるほど1ヵ月あたりの料金は安くなります。
自賠責保険や任意保険、自動車税、車検、法定点検費用は月額料金に含まれています。
一方で、駐車場代は別途負担することになります。
一例ですが、7年契約のコンパクトカーで月額3万円程度、SUVであれば5〜6万円程度が目安です。
■車のサブスクの長所
●好きな車種を選ぶことができるため、購入するには気の引ける車種でも利用がしやすい
●契約期間を満了していなくても、別の車種に乗り換えられるサービスもある
●やむを得ない事情(海外転勤や免許返納など)がある場合、中途解約金がかからないことが多い
●自賠責保険や自動車税、車検の費用負担がない
■車のサブスクの短所
●利用頻度が少ない場合、カーシェアやレンタカーに比べて1回あたりの費用が割高になる
●高価格帯の車種は購入するより割高になる場合もあるので注意が必要
●駐車場代を負担する必要がある
カーシェア(近くの駐車場からすぐに借りられる、短時間利用でお得)
カーシェアサービスに入会している会員の間で、車を共同で利用します。
ネットで車種や利用時間を選び予約を行います。
車は駐車場にて貸出・返却することとなり、その際スタッフは駐在しません。
自賠責保険と合わせて、一定の対人・対物・車両補償なども料金に含まれています。
月額基本料が500〜1,000円程度で設定されており、15分あたり200〜500円程度の時間料金がかかります。
基本料は利用回数にかかわらず一定です。
■カーシェアの長所
●24時間いつでもネットで予約でき、予約後すぐに車を利用できる
●利用時間を15分単位で細かく設定できるため、費用を抑えることができる
●全国展開しているサービスであれば、出先での移動にも使える
●自賠責保険や自動車税、車検や駐車場代の費用負担がない
■カーシェアの短所
●自宅の近くにステーション(駐車場)がない場合は使いづらい
●台数に限りがあるため、必要な時に乗りたい車が空いていないことがある
●ステーション(駐車場)によっては選べる車種が少ないことがある
●自分の前に利用した人のマナーが悪いと車内が十分に清掃されていないことがある
レンタカー(出先での長時間利用に向いている)
レンタカーも、借りたい車種と利用時間を予約する点ではカーシェアと同じです。
車を利用する際には、レンタカー事業所へ行き、スタッフ立ち会いのもと貸出または返却の手続きを行います。
利用時間は6時間、12時間、24時間などのプランが多く、カーシェアとは違い長時間の利用が想定されています。
自賠責保険、一定の対人・対物・車両補償なども料金に含まれていることが多いです。
万が一の際の、免責金額が免除になるオプションも準備されています。
利用料金は、コンパクトタイプで12時間4,000〜8,000円程度。ミニバンタイプで8,000〜1万円程度であることが多いです。
■レンタカーの長所
●遠方の出先で利用できる
●長時間の利用であればカーシェアよりも安価になることが多い
●同じ系列店であれば、乗り捨て(返却場所を選べる)プランを選択できる場合がある
●自賠責保険や自動車税、車検の費用負担がない
■レンタカーの短所
●事業所の営業時間外には貸出や返却ができない
●利用時間を細かく設定できないので、短時間利用の場合は割高になる
それぞれの特徴を表で比較
それぞれの特徴を表で比較してみましょう。
まとめ
今までは購入することが当たり前だった車ですが、個人のライフスタイルに合わせて様々な選択ができるようになってきています。
購入することがベストなのかどうかはその人の車の使い方によって変わってきます。
これまでとは違った車の利用方法を検討してみるのも良いかもしれませんね。