【2024年版】未支給年金とは?相続税や確定申告など、未支給年金受給のポイントも徹底紹介!

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年金を受給している方が亡くなった場合、前の支給日と次の支給日の間で、受け取るはずだった年金が浮いてしまうことがあります。

未支給分の年金は、本来であれば故人が生前に支給されるものになるので、親族が代わりに受け取ることが可能です。

この記事では、未支給年金を請求する条件や、請求方法について解説していきます。

未支給年金とは?

年金の受給権利がある人が亡くなった場合に、その人に支給されるべき年金で、かつ、まだ支給されていない年金は、請求に基づいて遺族(一定範囲に限る)に支給されます。この分の年金のことを「未支給年金」と呼びます。

そもそも未支給期間が発生する理由は、公的年金が「2カ月に1回、前月分と前々月分を後払いする」という仕組みだからです。

年金の受給権利者が亡くなった時期によって、未支給期間は以下のように変わります。

●亡くなった日が「奇数月」・・・2カ月分支給

●亡くなった日が「偶数月の支給日前」・・・3カ月分

●亡くなった日が「偶数月の支給日後」・・・1カ月分 ※支給日は偶数月の15日(曜日によって変動の可能性あり)

未支給年金の請求対象となる年金の種類

未支給年金として請求できる年金には、以下の種類があります。

【公的年金】

●国民年金
受給していた全ての人が対象

●厚生年金・共済年金
会社員・公務員だった人が対象

【私的年金】

●企業年金
会社で企業年金基金に加入していた人が対象

●国民年金基金の年金
基金に加入していた自営業の人が対象

公的年金を受給していた人が亡くなった際には、多くの場合、未支給年金が発生します。

私的年金の場合は、加入の条件や状況によって変わります。 会社の企業年金連合会、年金基金のサイトを確認することで手続きについて調べることが可能です。

公的年金の未支給年金の手続きを行う際に、合わせて確認することをおすすめします。

未支給年金を請求できる条件

未支給年金の請求は、亡くなった年金受給権利者の三親等以内の親族が行うことが可能です。

また、「生計を同一にしている(生活費を共有している)」ことが条件となります。

請求者が故人と別世帯または別住所の場合は、生計を同一とする証明が必要になります。

請求には、三親等の中でも優先順位があります。

優先順位が高い人がいる場合、それより順位が低い人は未支給年金を受け取れなくなります。

●未支給年金請求者の優先順位

1位:配偶者
2位:子
3位:父母
4位:孫
5位:祖父母
6位:兄弟姉妹
7位:上記以外の三親等内の親族

同じ優先順位の請求者が複数いる場合は、誰か1人が全員を代表して受け取る形で支給されます。

未支給年金受給の知っておくべきポイント 3選

未支給年金について知っておくべきポイントをまとめました。

未支給年金は相続税がかからない

未支給年金は遺族の所得扱いとなるため、受け取った年金は相続財産とはみなされず、相続税の課税対象外となります。

よって、相続放棄をした親族でも未支給年金を受け取ることができます。

ですが、私的年金(企業年金、個人年金基金の年金、iDeCoなど)から受け取った遺族一時金・遺族年金は相続財産とみなされるので、課税対象となってしまう点には注意が必要です。

繰り下げ受給待機期間の分も未支給年金の対象となる

老齢年金には、本来65歳から受け取る年金を66歳から75歳まで遅らせ、その分受給額を増額させるという「繰り下げ」という制度があります。

この繰り下げを利用し、亡くなった方が65歳以上でまだ受給が始まっていなかった場合(受給待機中であった場合)、65歳から亡くなった月までの全期間分を請求することが可能です。

ただし、繰り下げをしたことによる増額分は受け取れません。亡くなった人の65歳時点の年金受給額を基に算出した分を未支給年金で受け取ることになります。

未支給年金が50万円を超える場合は確定申告が必要になる

未支給年金は遺族の所得となるため、請求者は一時所得として確定申告をする必要があります。

一時所得には50万円の特別控除があるので、その他の一時所得と合算して50万円を超えなければ所得税はかかりません。

【参考】一時所得の例

・保険の一時金や返戻金
・懸賞や福引き、クイズなどの賞金
・競馬や競輪の払戻金
・法人から贈与された金品
・遺失物を拾ったときのお礼金 など

その他の一時所得がなく、未支給年金が50万円を超えない場合は確定申告は不要です。

未支給年金の請求手続き方法

未支給年金の請求方法は年金の種類により請求先が変わります。

該当する年金ごとに、以下の請求先に必要書類を提出することで申請を行います。

必要書類は請求先により変わる可能性があるので、詳細は請求先に確認することをおすすめします。

【請求先】

●「年金事務所」が請求先になる年金
老齢基礎年金、老齢厚生年金、旧法国民年金、旧法厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金

●「市町村役場の国民年金課」が請求先になる年金
障害基礎年金、遺族基礎年金、寡婦年金

●「加入していた共済組合」が請求先になる年金
退職共済年金、障害共済年金、遺族共済年金

【必要書類】

●未支給年金請求書
●亡くなった方の年金手帳・年金証書
●戸籍謄本
●亡くなった方の住民票除票
●請求者の世帯全員の住民票
●振り込み先の通帳・キャッシュカード

未支給年金の請求期限

未支給年金の請求期限は5年以内です。

5年を過ぎると、未支給分は時効となり請求できなくなってしまいます。

繰り下げ受給待機中だった場合は、時効の起算が65歳からとなるので特に注意が必要です。

まとめ

年金を受給している人が亡くなった際には、親族が申請を行うことで支給されていない分の年金を受け取ることが可能です。

受け取っていた年金の種類を確認し、然るべき請求先に申請を行うようにしましょう。