エアコンの掃除はフィルターのほこりを取る程度で済ませる家庭も多いですが、定期的に「エアコンクリーニング」を行うことをおすすめします。
エアコンの自分では掃除ができない場所に汚れやカビが溜まっていくと、ニオイが発生したりエアコンの故障にも繋がりかねません。
この記事では、エアコンクリーニングの必要性とメリット、料金の相場について解説していきます。
エアコンクリーニングとは
エアコンクリーニングとは、エアコンの室内機を内部まで洗浄することで、「エアコン丸洗い」などとも呼ばれます。
エアコンの中には精密機械があるため、素人が中まで掃除をするのは難しいです。よって、プロの専門業者に依頼する形が一般的です。
エアコンクリーニングは、主に以下の4つの工程で進められます。
➀エアコンを分解する
本体カバー、フィルター、ルーバーなどを外し、エアコン内部の隅から隅まで掃除がしやすい状態にします。
②エアコンの内部を洗剤と水で丸洗いする
専用の高圧洗浄機を使い、熱交換器や送風ファンなどのエアコン内部全体を専用の洗剤と大量の水で洗浄します。
③エアコンのパーツごとに洗浄する
外した本体カバーやフィルター、ルーバーなどのパーツも1つずつ洗浄します。
④エアコンのパーツを組みなおし、乾燥させる
洗浄したパーツは乾拭きしてから本体に取り付け、乾燥させて完了となります。
エアコンクリーニングをする必要性
エアコンの内部の汚れは外からでは分かりづらく、問題なく機能しているうちは「エアコンクリーニングをお金を払ってまでする必要があるのか?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、エアコンの内部は、構造上ほこり汚れが溜まりやすく、カビも繁殖しやすい状態になっています。
知らず知らずのうちにほこりやカビをまき散らすことにもなりかねず、家族の健康のためにも定期的な掃除をすることが望ましいです。
●「お掃除機能付きエアコン」もエアコンクリーニングが必要なのか?
近年「お掃除機能」が付いたエアコンが販売されていますが、「お掃除機能」とはフィルターを自動で掃除する機能を指すことが多く、エアコン内部の汚れやカビを掃除するものではありません。
普通のエアコンと同じようにほこりや汚れが溜まったりカビが発生したりするので、きれいな状態で使用を続けるにはエアコンクリーニングが必要です。
●「内部クリーン機能付きエアコン」もエアコンクリーニングが必要なのか?
上記と同様に、「内部クリーン機能」が付いたエアコンも販売されています。 「内部クリーン機能」は、冷房使用時にエアコン内部で発生する結露を乾燥させてカビや雑菌の増殖を抑える機能なので、エアコン内部を掃除する機能ではありません。
カビや雑菌の増殖をある程度抑えることはできるものの、発生を完全に防ぐことは難しいので、きれいな状態で使用を続けるにはエアコンクリーニングが必要です。
見た目に異常がなく問題なくエアコンが使えている状態でも、年に1回エアコンクリーニングを行うことが望ましいと言われています。
吹き出し口などに黒い点々とした汚れがある場合や、吹き出る風が臭いと感じる場合は、エアコン内部でカビが増殖している可能性が高いです。
その場合はすぐにエアコンクリーニングを依頼することをおすすめします。
エアコンクリーニングを行うメリット
エアコンクリーニングを行う4つのメリットについて解説します。
自分では掃除できない場所の汚れ、カビや雑菌を除去することができる
エアコンクリーニングでは、プロが専用の掃除道具や洗剤で普段触れない場所まで洗ってくれるため、汚れだけでなくカビや雑菌を残すことなくキレイにしてくれます。
それにより、汚れやカビから発生していた臭いを除去することにも繋がります。
エアコンの効きが良くすることができる
エアコンの内部にあるほこりや汚れを除去することで、運転効率が上がります。
空気を吸い込む力、熱交換の効率や調整した空気を吹き出す力が元通りになることで、エアコンが効きやすくなったり、風量が改善される効果があります。
汚れによる故障や水漏れなどのトラブルを回避できる
エアコンの内部にほこりなどの汚れが溜まっていると、エアコンに負荷がかかるので故障しやすい状態になってしまいます。
冷房時の結露が汚れやつまりにより正しく排出できないと水漏れを起こしたりしますが、そのようなトラブルを事前に回避することができます。
電気代を抑えることができる
エアコンクリーニングをすることで、エアコンに負担がかからず効率的な空気の循環が可能になり、負荷なく運転を行うことができるようになります。
必要以上に風量を強めたり温度を下げたりする必要がなくなるので、クリーニング前より電気代を抑えることができます。
エアコンクリーニングの業者を選ぶポイント
エアコンクリーニングを行っている業者は多くあり、どこに依頼するべきか迷うかもしれません。
その際には以下の3点を留意して選ぶことをおすすめします。
①作業内容と料金が明確に設定されていること
ホームページなどに作業内容や料金が十分に説明されているかを確認します。レビューがあればそちらを参考にするのもおすすめです。
所要時間やオプションのメニュー内容も分かるとより検討しやすくなります。
②損害保険に加入していること
修理後にエアコンが動かなくなってしまったり、作業中に業者が家財を破損してしまったりということが全くないわけではありません。
大手個人問わずほとんどの業者が損害保険に加入していますが、そうでない業者は避けるのが賢明です。
③メーカーや機種を問わず対応できること
「お掃除機能付き」などの最近のエアコンは構造が複雑なため、中には限られた機種しか対応できないという業者もあります。
メーカーや機種を問わずに対応してくれる業者は、スタッフの技術力が高い場合が多く、安心して依頼することができます。
エアコンクリーニングの料金の相場
エアコンには壁掛けや天井埋め込みなどのタイプがありますが、一般家庭に多い「壁掛けタイプ」のエアコンクリーニングの料金の相場を記載します。
一度に複数のエアコンを依頼すると割引がかかるようになっており、機能が複雑なエアコンはそうでないものと比べて高めとなっています。
一般的に、大手の業者よりも個人の業者の方が安めであることが多いです。
依頼時期は、春と秋がエアコンクリーニングの閑散期で予約が取りやすい上、割引している事業者も多くなっています。
エアコンを使う時期より前にエアコンクリーニングをしておくと、キレイな状態で使用開始できるのでおすすめです。
まとめ
エアコンクリーニングにはお金がかかりますが、エアコンをきれいに長く使用するためにもエアコンクリーニングを行うことが望ましいです。
クリーニングを行うことで、内部をキレイにするだけでなく、電気代を抑える効果もあります。
適切なサービスを適正な料金で提供している業者に依頼し、エアコンを使う時期が来る前にエアコンクリーニングを行いましょう。