【2024年版】再就職手当を受給する8つの条件!受給のデメリットや受給額の計算方法についても解説

再就職手当

離職後、一定の条件を満たしている場合に再就職をすると、再就職手当が支給されます。

生活が不安定な時期に受け取れるこの手当は生活の大きな助けとなります。

この記事では、再就職手当の概要と受給される金額の計算方法、受給するための条件について説明します。

また、失業手当を満額受け取るのとどちらがメリットがあるかについても解説していきます。

再就職手当の基礎情報

再就職手当の概要について解説します。

再就職手当とは

再就職手当とは、離職後に一定の条件のもとで再就職が決まると支給される手当のことです。

雇用保険に加入していると、離職後の一定の間に失業手当を受け取ることができます。

失業手当は、離職中の生活の補助になるという点で有用な制度ですが、一方で、失業手当を満額受け取るまでわざと再就職を延ばすようなことをすると、失業期間の長期化によりキャリア形成にデメリットが生じかねません。

そのような事態を防ぐべく、離職者の早期の再就職を促すために設けられているのが再就職手当です。

再就職手当の計算方法

再就職手当は「基本手当(失業手当)の支給残日数」が「所定給付日数の3分の1以上」あり、一定の要件に該当する場合に支給されます。

残り日数の割合に合わせて計算式は以下のように変わります。

●基本手当の支給残日数が所定の給付日数の3分の2以上残っている場合

 支給残日数×70%×基本手当日額(一部上限あり)

●基本手当の支給残日数が所定の給付日数の3分の1以上残っている場合

 支給残日数×60%×基本手当日額(一部上限あり)

失業手当の支給日数は年齢と勤続年数によって異なります(参照:ハローワークホームページ)。

基本手当日額は、令和5年8月1日から上限額及び最低額がそれまでより引き上げられました。 定期的に金額が見直されるので、都度最新の情報を調べることをおすすめします。

・最高額

(1)60歳以上65歳未満:7,294円
(2)45歳以上60歳未満:8,490円
(3)30歳以上45歳未満:7,715円
(4)30歳未満:6,945円

・最低額

年齢問わず一律・・・2,196円

支給金額は年齢、勤続年数によって変動しますが、再就職手当の計算は支給残日数が掛けられるので、つまるところ就職が早ければ早いほど、再就職手当の額は高くなるということになります。

再就職手当を受給するための条件

再就職手当は、早期に再就職ができれば無条件に支給されるわけではありません。

受給するための条件は以下のとおりです。

①再就職先で雇用保険の被保険者になること
個人事業主となり開業した場合はこの条件が除外されます。
パートやアルバイトでは就業条件によっては雇用保険が適用されないため注意が必要です。

②7日間の待期期間を終了していること
待期期間とは、受給資格が決定した日から7日間、失業状態であることを証明するための期間です。
この期間失業手当は支給されず、期間内に就職が決まった場合には再就職手当を受け取ることができません。

③失業手当の支給日数の残りが3分の1以上あること
再就職手当の支給を受けるには、失業手当の支給日数が就職日の前日までに3分の1以上残っている必要があります。
例えば、失業手当の支給日数が90日である方は、就職日以後の残り支給日数が30日以上ある場合が対象です。

④再就職先が離職した会社と関わりがないこと
離職した企業や関連企業へ就職した場合は、再就職手当は受け取れません。たまたま関連企業であった場合も同様に対象外となります。 再就職手当の受給手続きの際には就職先の資本関係について証明する必要があります。

⑤給付制限がある場合、ハローワークおよび人材紹介会社からの紹介先のみが対象となる
給付制限とは失業手当がもらえない期間のことで、離職理由が自己都合による退職などの場合に設けられます。
給付制限は2ヵ月ありますが、そのうち最初の1ヵ月間はハローワークや人材紹介企業からの紹介で就職した場合のみ再就職手当の対象となります。
給付制限2ヵ月目以降は、知人からの紹介や求人広告への応募による就職も対象です。
自営業など起業する際は、給付制限の1ヵ月を過ぎた場合であれば、再就職手当の支給対象です。
解雇や倒産などの企業都合での離職の場合は、給付制限はありません。

⑥再就職先で1年以上の勤務が見込まれていること
再就職手当制度は、安定した職業に就くことを目的としているため、1年以上働き続けることが確実である就職に対して支給されます。
例えば、雇用期間が1年以下の派遣社員での採用や、雇用契約の更新に目標達成などの条件がある場合は、受給対象外です。

⑦過去3年以内に別手当の支給を受けていないこと
再就職手当の受給は、再就職手当や常用就職支度手当を過去3年以内に受け取っていないことが条件です。
つまり、再就職手当を1度受給するとその後3年間は受け取れません。

⑧受給資格決定前から採用されていないこと
再就職手当の対象者は、前述のとおり「失業手当の受給資格があり3分の1以上の支給日数を残した方」です。
退職時すでに新しい就職先が見つかっている場合などは、そもそも失業手当の受給資格がありませんので対象外となります。

⑨再就職手当支給決定日までに退職しないこと
再就職手当は、就職日から1ヵ月以内に手続きを行い、受給対象かどうか審査されます。
その後、支給決定までは申請からおよそ1ヵ月です。
支給確定前に退職した場合は受け取れない可能性がありますが、代わりに残っている失業手当が支給される場合もあります。

再就職手当の給付のタイミング

再就職手当の支給申請書は、就職日の翌日から1ヵ月以内に提出する必要があります。

さらに、給付が実行されるのは申請から約1ヵ月後となります。

再就職後すぐに支給されるわけではないということには注意が必要です。

申請には、就職先の事業主より発行される採用を証明する書類と合わせて、ハローワークに求められた書類を提出します。

申請後、ハローワークが書類の不備や勤務の継続などを確認するため、支給までに時間がかかるようになっています。

再就職手当を受け取るメリット

再就職手当を受け取るメリットには以下のようなものがあります。

・失業手当だけを受け取って生活するよりも経済的に安定する

・職場が決まることで精神的な不安がなくなる

・早期の再就職はキャリアのブランク期間が短くて済む

・早期の再就職を目指すことはモチベーションの維持に役立つ

・再就職手当の受給者は、6ヵ月以上雇用された時点で条件を満たせば「就業促進定着手当」を受け取ることが可能

再就職手当を受け取るデメリット

再就職手当を受け取るデメリットはこの1点です。

・失業手当が満額受け取れない

失業手当と再就職手当、どちらを受け取るのが得なのか

失業手当と再就職手当のどちらを優先すべきなのでしょうか。

失業手当と再就職手当の計算式を比べると、受給額は失業手当の方が多くなることが分かります。

●基本手当:「所定給付日数 × 基本手当日額」

●再就職手当:「支給残日数 × 給付率(60%or70%) × 基本手当日額」

※支給残日数 = 所定給付日数―就職日前日までの支給日数

しかし、そもそも失業手当で支給される金額は離職前の給与の5~8割程度となっており、離職前の生活が保障されるほどの金額ではありません。

また、失業手当の受給には待機期間もあるので、離職後すぐに失業手当が支給されるわけではありません。

一方、就職が早く決まれば、初月の給与と同じようなタイミングで再就職手当が支給されることになります。

収入が少ない期間も短くなり、安定的な収入が見込める安心感も早く得ることができ、新しい仕事を始めるのに必要になる物の購入に充てることもできます。

金銭面だけをみて損得を考えるのではなく、自身のキャリアや生活の安定や充足面からも俯瞰してみて、どちらが自分の人生にとって「得」なのかを判断することをおすすめします。

まとめ

離職後は積極的に次の仕事を探し、条件期間内に再就職できた場合は再就職手当の申請を行いましょう。

失業手当が打ち切られることは損だと感じるかもしれませんが、早期就職は早い段階での生活の安定に繋がります。