解雇しやすい国ランキング、日本は?

おはようございます、夏井です。

世の経営者に共通する悩みの1つである人事の問題についてちょっと考えてみました。

仕事の出来ない社員に辞めて欲しいと思っている経営者、そして同僚はたくさんいますが、実際に辞めてもらう、辞めさせるというのは非常に難しいのが現実です。

私は日本だけではなく、タイ・ベトナム・中国などで会社を経営したことがあるのですが、ベトナム・中国の経営者は結構簡単に人を「FIRE」します。代わりはたくさんいるから、という理由で、気がつくとその従業員はいなくなっていて、代わりの人が働いています。

ですので、非常に定着率が低く、愛社精神などなさそうなものですが、ビックリするほど社内のパーティーや慰安旅行などを開催して、私からすればなんだか分からないくらい常に人数は揃っていたりします。

まるでネットワークビジネスの集まりのようです。

それはさておき、実はそんな日本も世界の中では解雇をしやすい国の1つなのだそうです。実感としてはそんなことはないのですが、法律を比べるとそういうことになるようです。

日本よりも解雇しやすい国はほぼイギリス系で、世界ランキングで言うとアメリカ、カナダ、イギリスとなり、日本はドイツやフランスなどを抑えて12位だったりします。

実際に、ニュースではインテルが何千人規模で解雇したとか、そういう話をよく目にすると思います。

そして、この解雇された人たちはすぐにどこか違うところで働き始めます。解雇されたからといって、価値が下がるわけではなく、同等の仕事を探して、どこかの企業で働くからです。採用される段階で、何が出来て、何をするために働き、そのノルマなどを設定した上で契約が結ばれるわけです。

つまり、仕事は何かをする、何かが出来るから働いているわけです。

日本では、特に新卒で就職する段階でどこの部署に配属されるかも分からないことがほとんどです。入ってみたら営業部になってみたり、経理部になってみたり、ルーレット状態です。

そりゃ思ってないところに配属されたら辞めたくなりますよね。

そして結果も出ない可能性が高いです。

そして、これでは裁判になっても会社側が負けるわけです。うまく使っていないのは会社側ですし、その理由も説明も出来ないことがほとんどだからです。

ところで、この話は日本のほんの一部の大企業のお話だったりします。中小企業では、どの仕事をするか決まった上で採用されることがほとんどです。

しかし、重大な違反などがない限り解雇することは出来ません。

なんと言っても、代わりを探すことが難しいですし、教育をし続けていくという時間もスキルも人も足りません。こうして生産性が高くなることもなく、ダラダラと時間だけが過ぎていきます。

そもそも辞めさせたい理由の1つが生産性が低いからで、コレを上げるためにどうしたらよいのか言われると、もう私的には設備投資だと思っています。

投資した設備をしっかり運用できる人材を見つけ、この人を教育し、そして利益を還元していく。

これまでの日本は、設備投資するよりも人件費の方が安かったのです。

その結果、設備は老朽化し、人も老朽化してしまいました。

昭和時代の名残がずっと残っていて、しかもその時代が一番儲かったのが記憶にすり込まれているため、いまだに人件費さえ安ければなんとかなると思い、海外から安い労働力を呼び込もうとしています。

鶏肉の加工場で人が足りなくなり中国やベトナムから技能実習生という形で労働力を確保していた方は、日本で人が見つからなくなった時、この制度が出来たおかげで会社は設備投資するよりも安く簡単にコストダウンできたため、結果設備投資する機運がなくなってしまった、と言っていました。

10人分の仕事をしてくれる設備の費用を払うよりも、10人雇った方が結果安くつくのならば、設備はいらないと考えてしまいますよね。

日本は潰れそうな会社に助成金や補助金を出さず、潰れそうな会社を1つに集約して、1番経営のうまい人に経営をしてもらい、そこに設備投資などの補助金を出せばよかったのです。

今の日本の工場は、世界的に見ても非常に古いものが多いです。食品の世界で言えば、海外の基準を満たしていないので、海外で売ることもできない会社がたくさんあります。

実にもったいない話です。

メイドインジャパンのものをありがたがるのはわかりますが、実はベトナムの工場の方が全然進んでいて、日本の工場が見たいと言われたらお断りしているくらいです。

こんな古い設備でやっているのかと驚かれてしまいますから。

海外の社長の息子や娘は、多国の大学に留学させて、その仕組みを持って帰ってくるようにしている人が多いです。

日本もそうあるべきだと思います。

世界中のいいシステムを経営者が取り入れない限り、未来はこのまま右肩下がりのままです。

従業員はそういう視点では動いてはくれません。

未来の姿を見据えながら、その未来になるような計画を立て、それに見合う従業員を見つけ、ビジョンを共有しながら前に進めれば、もっと明るい未来が待っているはずです。

一緒にいい夢を見て前に進みましょう!

それでは~。

この記事の執筆者

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ドクターライフ協会 編集部

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